Author:cowboyZ
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■日本百名山 「霧島山」
紀元節を復活するかどうか、2月11日が近づく毎に問題になっている。その論議は差し措いて、大戦前に教育を受けた私たちにとって、「雲にそびゆる高千穂の、高嶺おろしに草も木も……」の歌は忘れがたい。私などは明治40何年かに小学校へ入って以来、毎年紀元節ごとにうたってきた歌である。 その雲にそびゆる高千穂の高嶺は、霧島山の代表である。建国の記念日の歌に高千穂を持ってきたわけは、わが国の創始を説く『古事記』に、天孫ニニギノミコトがこの峰に降臨されたと記してあるからである。「日向之高千穂之久志布流多気」と書かれている。 そしてその高千穂峰の頂上には、有名な天の逆鉾が立っていた。もっともその逆鉾の史的価値についてはいろいろな論があった。高さ2、3尺、先の方に十字架のように横手が出ていて、それには異様な人面が鋳出されていた。古代のものでないことだけは事実である。 天孫降臨は神話的伝説であろうが、その伝説にふさわしい秀麗な山容を、高千穂峰は持っている。この峰を最も美しく眺め得るのは、霧島山群中の一峰大幡山であろうか。そこからは南へ真正面に高千穂を望むが、左に二ッ石、右に御鉢、の二峰を従えて、左右相称の形でスックとそびえ立った姿は、まことに神々しく品格がある。ことに霧島の他の峰々はたいてい灌木に覆われているのに、高千穂峰だけは一木も着けず、黒々とした肌であるのも美しい。 霧島山全体を含む約二万町歩が国立公園に指定されたのは昭和九年(1934年)だというから、国立公園として最も古いうちに属する。山あり、湖あり、高原あり、温泉あり、といった自然の変化に恵まれている上に、国の創めの伝説の地であるから、国立公園として最初に挙げられたのも当然だろう。 (後略)
テーマ:登山・ハイキング - ジャンル:旅行
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